始皇帝も驚く“日本のハリウッド” 恐るべし!!太秦(産経新聞)

 【検定1級記者が語る京都】

 右京区太秦にある大酒(おおさけ)神社の鳥居前。ここで、右に見える木製の由緒書に書かれたご祭神の名前をよーく見てほしい。なんと中国史上初めて皇帝と称した「秦始皇帝」の名前が見えるのには恐れ入った。

 大酒神社はかつて広隆寺の鎮守として寺の境内にあったものの、明治時代の廃仏毀(棄)釈の影響で今は寺の脇に。嵐電の太秦広隆寺駅から映画村に向かう途中なので多くの観光客が神社の横を通っているわけだが、神社の存在に気づかない人も多い。

 そういえば、不定期に行われる、不思議な面をかぶったマダラ神が牛にまたがって練り歩く京都三大奇祭祭のひとつ、広隆寺の「牛祭り」もかつては大酒神社の祭礼だった。

 太秦というと、国宝第1号の弥勒菩薩(みろくぼさつ)像で有名な広隆寺などに代表されるように、平安京遷都以前から秦氏の本拠地として知られる。

 その秦氏の祖先で、養蚕と機織りの技術を伝えた弓月君(ゆづきのきみ)が秦始皇帝の子孫と主張していたということもかかわっていると思われる。

 この神社から帷子(かたびら)ノ辻に向かって歩くこと約10分のところに秦氏の墓とされる「蛇塚(へびづか)古墳」がある。6世紀末から7世紀初めごろに築造された前方後円墳で全長は75メートルとされている。

 「日本のハリウッド」ともいわれる太秦にふさわしく、松竹の撮影所の裏、住宅に囲まれるかたちで巨大で荒々しい岩がいくつも積み上げられた石室が残る。その規模は奈良・石舞台古墳に匹敵するといい、当時の権力の強大さがしのばれる。

 太秦周辺には市内中心部や東山とはひと味違った歴史が楽しめる。変わった地名も多い。ある休日、小学6年生の娘から「なぜ『太秦』を『うずまさ』って読むの?」って尋ねられ、考え込んでしまった。

 京都検定テキストには秦氏が朝廷に献上する絹をうずたかく積んだとか、絹糸が巴うずの形をしていたとかいった説が紹介されていた。その辺の内容は頭にはあったが、字と読み方が一致しない。要するに子供に説明しづらい。太秦は大人泣かせの所でもある。

 恐るべし!! 太秦。(園田和洋)

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